応援ファンドでつくる GoodでBetterでBestな未来

三重県

車が“家族”の
心をつなぐ

三重県応援ファンド

岡三証券発祥の地である三重県。応援ファンドの取組みも、2005年に設定された『三重県応援ファンド』から始まりました。
三重県の社会福祉向上を目的に、三重県応援ファンドの最初の寄附先として活動車両をお贈りしたみどり自由学園様、寄附窓口の三重県庁様、販売会社の三十三銀行様にお話を伺いました。

INTERVIEWEE
投資家 販売会社 運用会社 寄附窓口 寄附先
寄附先
社会福祉法人 みどり自由学園
寄附窓口
三重県庁
販売会社
三十三銀行
寄附先
社会福祉法人 
みどり自由学園
  • 社会福祉法人 みどり自由学園 施設長 中野様

    施設長
    中野

子どもたちが住みやすい社会は、みんなが住みやすい社会。


この国で生きていて良かったと思える世の中へ。

子どもたちが住みやすい社会は、


みんなが住みやすい社会。


この国で生きていて


良かったと思える世の中へ。

思い出を共有することで、
親子や兄弟に近づいていく

「新しい車が来たときは子どもたちも職員も喜びました。でも『最初に傷をつけたら困るから』と職員みんな、なかなか乗ろうとしなかったんですよ」と笑う施設長の中野様。

児童養護施設としてさまざまな事情を抱えた子どもたちが入所するみどり自由学園では、30名以上の児童と、保育士や看護師、心理士、栄養士などを含む50名以上の職員が、少人数のグループに分かれて共同生活を送っています。

みどり自由学園の津本園新館 本園の隣にある『恵の家』

1950年に開所したみどり自由学園。本園のほか、4棟の分園を運営しています。本園の隣にある『恵の家』(写真右)は、以前空き家だったこの家の窓ガラスに野球のボールが当たってしまい、弁償を…という出来事がきっかけとなり、家主様から購入の提案を受け、分園として活用しているのだそう。

お贈りした車両は、学校や習い事への送迎のほか、夏休みにみんなで旅行やキャンプに出かけたり、遠出が難しくなってからは食事のテイクアウトや食材を子どもたちと一緒に買いに行ったりと、さまざまな場面で日々忙しく活躍しています。

一緒に出かける経験によって、子どもたち同士や職員との関係性が深まり、親子や兄弟のような擬似家族としての心のつながりが芽生えることもあるのだそう。

「一般家庭で暮らす親子と同じような生活を送れるように、という考えから、みどり自由学園では可能な限り一軒家を借りたり買ったりして、小さな『家』単位での暮らしを重視しています。他人と他人が暮らしている家なので、関係性を深めるためには『一緒に何かをする』ということが日常の中で非常に大切です」

寄贈第1号のセレナでキャンプへ 日帰りで志摩まで息抜きに

寄贈第1号のセレナでキャンプへ(写真左、2012年撮影)。2020年には、コロナ禍となりどこにも外出できない中、唯一日帰りで志摩まで息抜きに(写真右)。

不幸になる子どもが
ゼロになって欲しい

生まれも育ちも津市という中野様は、三重の子どもたちに関わる仕事をしたいと教師を目指し、縁あってこの世界へ。27年以上児童養護に従事する中で、自立支援の年齢上限の撤廃など、時代とともに施設の役割や児童養護の考え方の変化を感じていると言います。

一方で、児童養護施設に対する一般的な理解は十分には進んでおらず、いまだに孤児院というイメージを持たれることも。

「実際には、こちらには保護者がいる子どもたちが多いです。子どもたちは、貧困や虐待など、いろんな事情があって親子で暮らすことができないから、施設で暮らしているんです。別々に暮らさなければならない状況が解消されたら、可能な限り親子は一緒に暮らすべきだと思います。虐待をする親も、子どもにとっては大事な存在。『虐待はあかん』と言うだけではなくて、虐待せざるを得なかった、虐待を選んでしまった背景や状況というのを、僕らも理解してサポートしていこうよ、という気持ちでいます」

施設について興味を持つことは、その背景にある課題にも気づくきっかけとなるはずです。みどり自由学園では、定期的にイベントで施設を開放するなど、地域全体の居場所としてその役割を広げることで、認知度を高める取組みも行っています。

満開に花を咲かせる園庭の桜と、寄附した2台の車両

満開に花を咲かせる園庭の桜と、寄附した2台の車両(2006年・2018年寄贈)。桜は、みどり自由学園が開園した頃から、この場所でたくさんの子どもたちを見送ってきました。

応援は、自立の力になる

また中野様は「子どもたちが夢や希望を持って暮らせる社会を作るのは、大人の責任」と強調します。

「その姿勢を子どもたちに見せるのも大切なことです。応援ファンドもそんな取組みの一つだと思うんです。寄附があるから車をいただくことができる、そういう応援をしていただく中で、子どもたちが人の助け合いの中で生きているということを知るきっかけにもなります。子どもたちにとって、ここはある意味第二の故郷。施設で暮らしたことを、恥ずかしい、隠したい過去として記憶するのではなく、『この場所を活用したから今があるんや』と心の拠り所になるような場所になれたらいいなと思います」

寄附窓口
三重県庁
  • 三重県庁 子ども・福祉総務課長 藤森様

    子ども・福祉総務課長
    藤森

社会課題によって未来への希望を失わないよう


地域全体で向き合っていく。

社会課題によって


未来への希望を失わないよう


地域全体で向き合っていく。

さまざまな施設で
必要とされている車両

三重県では2004年に「子どもを虐待から守る条例」を制定し、全国的にも早い段階から子どもの福祉と向き合ってきました。
近年の県の取組みでは、みどり自由学園と同様に、児童養護施設において子どもたちがより家庭的な環境で生活できるよう、施設の小規模化や多機能化が進められています。

三重県子ども・福祉総務課長の藤森様によると、このような流れもあり、各施設で車両の需要が高まっているようです。

「施設の運営費のうち子どもの暮らしに必要な経費は、国や県から支給しています。しかし、施設の維持に必要な管理費などの費用までは十分に回らないので、そのあたりは各施設、非常にご苦労されていると思います。寄附先からも『車を確保することが難しいので、ご寄附をいただけることは大変ありがたい』とのお言葉を頂戴しています」

三重県応援ファンドでお贈りしている車両

三重県応援ファンドでは、児童入所施設と障がい福祉施設へ毎年交互に車両をお贈りしています。寄附先や寄附品目は、三重県庁との協議により、各施設の希望なども反映しながら決定しています。

子どもは三重の宝

少子化・高齢化の進行による将来社会への不安が増大している昨今、子どもを取り巻く課題は依然多く残されています。
県として、虐待や不幸な事故などから子どもの命を守ること、また家庭の経済状況から将来の夢を諦めてしまうことがないよう、貧困の連鎖の解消に向けた支援に取り組んでいきたいと話す藤森様。

「少子化についても、合併により学校の数が少なくなってきていることに加えて、サッカーなどのクラブ活動も学校単位で人数が揃わずに行えない、という話が出てきているほど、急激に子どもの数が減ってきています。そんな中で、『地域で子どもたちを大切に育てていこう』という意識がだんだんと大きくなってきているように思います。知事も『子どもは三重の宝だ』とよく口にしており、子ども施策はこれからかなり重要な位置づけになってくるはずです」

販売会社
三十三銀行
  • 三十三銀行 営業本部 個人推進担当 常務執行役員 加藤 様

    営業本部 個人推進担当 常務執行役員
    加藤

金融の仕事は “サポート”すること。


私たちにできることは幅広く取り組みたい。

金融の仕事は


“サポート”すること。


私たちにできることは


幅広く取り組みたい。

地域への貢献が実感できる
応援ファンド

応援ファンドをご購入されたお客さまがどのような想いを持っていらっしゃるのか、三十三銀行の常務執行役員である加藤様にお伺いすると「『三重県応援ファンド』設定時から保有されているお客さまの中には、三重県の企業や福祉に貢献できることへ好感を持ち、また運用が安定的であったことから、2回の追加購入を経て17年間に及んで長期保有していただいている方もいらっしゃる」と言います。

社会課題への関心はもちろん、SDGs推進の気運の高まりによってお客さまの意識も強くなっているそう。以前からこのファンドが目指してきたものに、社会がより近づいてきているのではないか、と加藤様は期待を寄せます。

地場の魅力を活かして、
丁寧な地域創生を行う

「地方銀行の役目は、地域にお住まいの方々のための場所として、一番に相談される存在であるべきです。三重県は観光や食など、地域それぞれが持つコンテンツに強い魅力があります。お客さまのお悩みや課題に対して、私たちはその魅力を活かしながら、銀行が持っている提案力で解決していくことが大切だと考えています」

リニア中央新幹線が開通すれば、観光客のさらなる誘致に期待が高まる一方、懸念となるのが人口流出。地域と企業がともに豊かになるためには、地場の産業を応援し、働く場所を守ることが必要だと加藤様は指摘します。

「金融の仕事はお金を預かる、借りていただくだけではなく、お金を通じて誰かを支援すること。さまざまな形で地域社会に貢献できる応援ファンドは、そんな私たちの使命と合致するものだと感じています」

諦めることを一つでも減らせるように。豊かな経験の中で、日々の楽しさを見つけられるように。三重県応援ファンドは、これからも皆さまからの応援を通じて、未来へ踏み出す背中をそっと押せるような支援を届けていきます。

INFORMATION

三重県応援ファンド

国内(三重県関連企業)の株式や国内外の債券、J-REITを投資対象としています。
運用会社が受け取る信託報酬の一部を、三重県の社会福祉向上のために寄附しています。

三重県応援ファンドは2021年9月に設定16周年を迎えました。
これまでに以下の寄附実績があります。
・社会福祉施設等へ計39台の車両
・陸上競技用車椅子・バスケットボール用車椅子計6台
・社会福祉法人 三重県社会福祉協議会『みえ次世代応援ネットワーク』/『みえのこども応援プロジェクト』へ約285万円の活動資金
<2022年6月末現在>